旧手宮駅長官舎
尾形「そのケツアゴぐるっとケツまで切り裂いて 全身ケツにしてやろうか?」
署長「意味がわかりません」
尾形「刺青について知っていること全部話せ ケツ署長」
ゴールデンカムイ第57話 『水泡』より
ゴールデンカムイ作中では茨戸分署として登場する旧手宮駅長官舎。明治17年築。ゴールデンカムイの時代設定に申し分ない建物。
手宮駅と言ったら当時はたいへん忙しかったであろう。今の札幌駅以上だったかもしれない。手宮は小樽市で、北海道で最初の鉄道が敷かれたところである。その駅の駅長さんの家というところか。
いかにも分署というのにふさわしそうな規模と雰囲気を持つ建物で、上の画像は尾形が茨戸分署の署長江尻又助の頭を掴んで上記の台詞をいう背景で登場している。55話にも登場
理髪店の店主「署長といっても役立たずの部下数名ばかりを従えた小さな分署だがね 奴らが全部もみ消すおかげでこの町は無法地帯だ」
ゴールデンカムイ第55話 『鰊七十郎』より
中は官舎というだけあって簡素だがかなり近代的で、さすが当時隆盛を誇っていた手宮駅の駅長の官舎という雰囲気。二階建ての時点ですごい。
中は中で別場面に登場しているという、ゴールデンカムイファンにはたまらない建物。靴を脱いで中に入ることが出来る。現在2階は上がれないようになっている。
入ってすぐ左の部屋は、江渡貝くんのファッションショーの時に隣家で銃を構えて護衛する月島と二階堂がいた部屋のモデルだろうと思われる。窓が同じ他、つい立やひじ掛けもそのまま登場している。
月島「なんなのだ……これは(現実を疑い目をこする月島)
あれ…二階堂?どこ行った?」
ゴールデンカムイ第72話 『江渡貝くん』
外からみると割と洋風の造りをしているので、中はすべて畳部屋だがそこに不釣り合いな洋風の上下開閉の窓。不釣り合い……と書いておいてなんだが和洋折衷に極めて慣れ切った世代に生きる者としては違和感ゼロ。ただの素敵な窓。
この階段も登場している
尾形「窓は鉄格子がある 外の連中にとっても突入するならば玄関以外は無い
外の連中を玄関まで追い込む」(ダダッ)
ゴールデンカムイ第82話『二階堂』より
第82話では、このはしごのような急な階段を尾形が一段抜かしで猛ダッシュしている様子が描かれている。画像を見た通りで急なあげく一段が高い。ここを一段抜かしでダッシュできるのはさすがの体力。不死身の杉元と牛山がすごすぎて他があまり注目されにくいが全員人並外れた体力の持ち主なことが伺える一コマ。あの北鎮部隊の一人ですからね、尾形は。
ここを江渡貝くんの家の階段と判断したのは階段先に見えるでっぱりや天井が同じことと、
↑梁のあたりが作中と同じ
実際の江渡貝くんの家(実際なんてないのだった…北海道大学植物園内博物館)の階段は極めて大きく豪華なので作中と全く異なることから推定している。
上の画像が江渡貝くんの家のモデルとなっている北海道大学植物園内の博物館の階段。豪華な階段が左右対称に設置されている。博物館として建てられているので一般家庭の造りと異なりたいへん美しい豪華な階段。現在二階は閉鎖されている。
茨戸分署(旧手宮駅長官舎)中には小さな台所もあり水瓶もある。柔らかな陽が入り込んで温かい雰囲気だった…といいたいところであるがそこはやはり昔の北海道の建物。隙間風がすごくて寒そうな隙間だらけの勝手口なども見えた。
駅長たるものいつもパリっとしたシャツを着ていたのであろうか、古いアイロンなども展示されていた。展示品から察するに仕事以外では和服を着ていたようである
↑鍵付きの箪笥
さらにこの建物は裏の勝手口側が、札幌編に出てくる。鶴見の命で菊田と宇佐美が行動を共にしていたときに第243話で登場。隣家も一緒に登場している。
宇佐美「コンニャロ コンニャロ コンニャロ
尾形百之助もこの札幌の連続殺人事件を嗅ぎつけて来るはずだ
鶴見中尉殿を困らせに!!」
ゴールデンカムイ第243話『上等兵たち』より
“茨戸分署に行くとなぜか尾形の身体能力の高さが分かる|ゴールデンカムイで寄り道さんぽ#27” への1件のコメント
[…] 前回から急に場所が41㎞とびますが、ゴールデンカムイ聖地の話です。 […]