ゴールデンカムイで寄り道さんぽ#23、今回は、開拓の村にある一軒の旧農家です。
こちらの農家は開拓の村入口からどのルートで行っても遠いのですが、当時の農家の暮らしを見るのにたいへん勉強になるのに加え、ゴールデンカムイファンにはたまらない作品の臨場感がそのまま味わえる場所がたくさんあるので頑張っていきたい所。それでは見ていきます
旧菊田家農家住宅(北海道開拓の村内)
白石「まともな武器なしで…どうすんだよ!!
ヒグマが三頭も家の外を囲んでるんだぞ!」
ゴールデンカムイ第66話 『恐怖の棲む家』より
こちらの家は作中では森の中にあらわれる廃屋だが、実際開拓の村でも森の中というような場所にある。古い農家の家を移築したものなので、実際にそぐわせているといったところかと思う。この木戸の感じも何もかも、作中そのままでしばしストーリーに入り込んだような気持ちになれる。
一階の右木戸がならんだ部分、上にはガラス窓が見えるが、そこから白石が顔を出す扉絵があった(第66話)。
中に入る。
キロランケ「今のうちの戸を塞ごう 白石手を貸せ!
そのデカイのを運ぶぞ」
(ゴールデンカムイ第65話『不死身の赤毛』より)
上の画像、左に見えてるのがキロランケに「そのデカイの」と呼ばれている脱穀機。作中でも今はアジトになっているが廃屋になる前は農家であったろうことが伺える一コマ。
事情をよく掴んでいないはずの親分もとりあえず手を貸し、3人で戸を塞いでいる。さすが親分話が早い。
次のコマで
キロランケ「そっちの箪笥を全部持ってこい 縁側を塞ぐぞ」
(ゴールデンカムイ第65話『不死身の赤毛』より)
と言っているときにうつっている「箪笥」も実在している。
ただの農家ではない、どうやら最初は会社っぽく何人かでやろうとしていた農家の様で、たいへん豪華な造り。作中にも「畳を全部ひっぺがせ」という台詞がありますが、土間や台所以外はすべて畳の部屋、二階建てでとても大きい。
同じこの場所に、今度は壺振り師(通称:姫)が入ってくる。。白石がどこから入って来たのか問うと「裏の勝手口からですけど…」という答えが返ってくるが、その勝手口も上の画像突き当りまで行くと実在していることが確認できる。
画像左、木とガラスで出来ている勝手口が確認できます。幅もたいへん大きく作られており、馬も入れられそうな雰囲気。作中キロランケたちは井戸もあるこのあたりに馬を入れている。
そしてこのお勝手場(台所)、右側はあの場面そのままです
白石「杉元たちだ!! こっちだ!!裏へ回れッ
この窓以外は塞いである!!」
「気をつけろッ 家のまわりに赤毛がいるぞ!!」
(ゴールデンカムイ第66話 『恐怖の棲む家』より)
よく見ると作中では窓が上下2枠あるのを1枠にして、天井を低くしてある。白石を身をかがめて窓から顔を出している。ヒグマがうろうろしていて時間がないのに唯一の入れる場所が狭くて入りにくく、より一層緊張感を高めている。
杉元はアシリパさんと雇われの農夫二人を先にここから避難させた後自分も危機一髪で飛び込むが、そのあとこの狭い窓ガラスから前足を突っ込んだ熊に農夫が持っていかれてしまう場面がある。大の大人がヒグマの前足一本でかっさらわれてしまうものなのか、疑問もあるのかもしれないが
画像のようにヒグマの爪は深く刺さってカーブしていて服もよくひっかかり獲物を離さないのであのようになってしまうのは必然ともとれる。
そしてこの階段も登場。
キロランケ「危険なのは外だけじゃない」
杉元「どうした?その生首」
(ゴールデンカムイ第66話 『恐怖の棲む家』より)
階段に生首が2つ雑に置かれているのだが、その階段も実在している。2階につながる関係でここだけ天井が低い。
親分「そっちのアイヌの色男…テメエのせいで俺は競馬で大損こいたんだ
落とし前にまずは外の銃弾を拾ってこいや」
(ゴールデンカムイ第66話 『恐怖の棲む家』より)
この後「丁半」がはじまるが、白石にサイコロを調べさせる時にサイコロが入り込んでしまったテーブルも、画像に映っている宴を再現したテーブルと同じ(足の彫り方が同じ)で面白い。
その後とうとう侵入してきてしまったヒグマと死闘の末ここでヒグマの解体をはじめる一行。熊肉を食べる段階で杉元があつめていたものがニリンソウではなくてトリカブトだと判明する
こちらがニリンソウ。初夏はこうしてたくさん花がさく(必ず2輪ずつ咲くのでニリンソウ)ので分かりやすいが、確かに葉っぱを見るとよく似ているのが分かる。