ラッコ鍋のモデルの家。バッタが大量発生して、杉元達が逃げ込んだ廃屋のモデルです。北海道開拓の村農村群にあります
大量発生とはいえ、たかがバッタ、うざったい程度ではと思ったら大間違いでかなり絶望的な状況が分かる資料が残っていました。こちらの記事も覗いてみてください。尾形が言っていた通り屯田兵の大砲も出てくる大騒ぎとなっていました。北海道にとっては来年の収穫まで食べるものがなくなってしまう大惨事なのでした。
尾形「北海道では明治初期から何度か大蝗害が起こって 屯田兵もバッタ退治に大砲持って駆り出されたそうだ 第七師団じゃ語り草になってる」
ゴールデンカムイ第115話『蝗害』より
作中この場所も窓の外にはバッタがたくさん張り付いていました
白石「独特なニオイがするな… ホントに食べられるものなの?ラッコって」
ゴールデンカムイ第115話『蝗害』より
この画像はいろりにヤカンがかけられていますが作中ここがラッコの肉を煮込んだ鍋でした。
尾形「頭がクラクラする……」
白石「大丈夫か尾形ッ」
杉元「横に慣れッ いますぐにッ」
谷垣「胸元を開けて楽にした方がいい」
ゴールデンカムイ第115話『蝗害』より
杉元「相撲しようぜ」
一同(なるほどそうか!!)
ゴールデンカムイ第115話『蝗害』より
農具を中心に、雰囲気の良いものや場所がたくさんある家。窓際にかかっているのは蓑でしょうか。
わらじもたくさん吊るされていました。
先日根室で見かけたラッコです。最初アザラシかと思いました。結構大きいのですね。これは杉元はじめ若い男子が5人で食べてもじゅうぶんな量があるのかも。
ラッコもかなり「茶柱」していました。
カニを食べているところ。殻ごとシャムシャムと食べています。ラッコってずーっと食べているんですね。しかもホタテ、カニなど高級食材ばかりなのでずっと観察しているとだんだん心配になってきます(笑)
ラッコを観察している間、食べているか食べ終わったので潜って次の食べ物を探しているかのどちらかという感じでした。ときどきこちらにみせるかのようにかわいいしぐさをしてくれます。
この二頭はずっと仲良く喧嘩していました。デスロールが始まった時はどちらかの鼻がもげたのではとドキドキしました…
そして話をラッコ鍋の家のモデルへ戻しますと、入ってすぐ左の部屋は谷垣源次郎の実家のモデルでしょうか。
マネキンがほぼそのままモデルになっています。母親の背の曲がり具合
谷垣源次郎の父「もうやめれ源次郎 復讐のために阿仁を捨てんな
おめえの人生まで棒に振るな」
ゴールデンカムイ第75話『阿仁根っ子』より
この家は農家住宅です。北海道に明治26年に入植して水田農家をしていたそうですが明治の北海道で水田はすんなりとはうまくいかなかったと思うのでうまくいくまではなにか別の物を試行錯誤されたことでしょう。建物はかなり立派な造りで、郷里富山から棟梁を呼んで作ってもらった、富山の伝統構法で建てられた家とのこと。太い柱や梁などが素晴らしいです。
マス目のような天井の太い梁や柱。今これほど太い国産ケヤキの木材をこんなにたくさんも調達して一つの住宅に使うのはたいへん困難で、新築住宅にこの「ワクノウチ工法」は現実的ではないそうです。(しかもこの工法は地震に強いそう)。鴨居までもがこんなに太い木材で…重厚感がすごいです。
同じ日本海側の雪国の雰囲気が秋田出身の谷垣源次郎にも違和感ありませんです。登場人物の背景もふまえて違和感ない家や運命的な家を選んでいる感じが、さすが神作品ゴールデンカムイ…
こちらの動画も是非ご覧ください。ラッコ鍋他、親分と姫がいた3頭のヒグマと戦った家など、北海道開拓の村の農村群をゆっくりと巡っております。