島武意海岸の王道と穴場


島武意海岸といっても見る所が結構あるんです。前回は島武意海岸の魅力をご紹介しましたが、興味を持ってくださった方向けに今回は王道コースとちょっとした穴場コースに分けてご案内します。まあ、島武意海岸自体がかなりの穴場コースではありますが(笑)

動画派の方はこちらの動画も併せてご覧ください(王道コース穴場コースどちらも巡っております)。ブログでのご紹介はこの下に続きます

まず王道コース

1トンネルを抜ける

「島武意海岸トンネル入口」と書かれている。暗くて怖い!?

駐車場を降りたらまずトンネルがあります。これが結構暗い真っ暗と表現しても良いほど暗い。電気などの設置はないので、暗闇が苦手な方はスマホのライトを使用してもいいかもしれません(が、反対側から戻る方がまぶしくないよう優しいご配慮をおねがいします)。

いつも思うんですがここをヒグマが通っていたら気付かないまま出くわしてしまうのではないかと…。なんて脅かすわけではないのですが、目安としてウニ漁解禁している期間の土日(うに丼目当てで観光客が増えるシーズン)や行楽シーズンなどで駐車場に車が多い日はトンネルも人の出入りがあるので基本心配ないですが、もしですよ、もし仮に駐車場に一台も車がなかったら…やっぱり声を出したりライトで照らしながら進んだ方がいいかもしれませんね。トンネルの中まで進めば出口側の光が見えるので怖くなくなります。通常は土日に行かれることが多いと思うのであまり心配いりません。

トンネルの中盤あたり。出口からの光により行き交う人の影くらいは見えます。

2展望台から楽しむ

島武意海岸全景
崖と青い海が織りなす島武意海岸の景色

トンネルを抜けると即この景色。なんといっても島武意海岸といえばここからの景色です。崖の上からなので眺めが良いですよ。ゆったり楽しみましょう。

3海岸に降りる

島武意海岸。一番下まで降りたところからの景色。中央に見えている尖った岩はタケノコ岩

展望台から思う存分景色を見た後は、半数くらいの人が海岸まで降ります。

私も島武意海岸に訪れたら2回に1度はなんとなく海岸まで降ります。ウニ丼がおいしいシーズンはこの海岸にエゾカンゾウが満開にさいており、ジグザグに作られた遊歩道(実はただの遊歩道ではなく歴史ありですが、それはまた改めてご紹介)をくだりながら花々が海風に揺れる様子を間近で楽しむことが出来ます。北海道でしか見られないエゾカンゾウを見られるのはこのウニ丼解禁シーズンに限られるので、良い思い出になるかもしれません。

斜面に静かに咲くエゾカンゾウ。
エゾカンゾウが満開のシーズんとウニ丼解禁シーズンはちょうど同じです。

この辺りの強風が織りなす波の荒々しさも、海岸はよりダイナミックに感じることができますし屏風岩の洞窟もちょっと近くから見られます。

屏風岩の洞窟。なにか伝説を秘めていそうな佇まい

ただ、降りてしまったということは登らなくてはいけないということ。すれ違う人々も、お互い道を譲りながら「もうちょっとですかね」「降りるのはいいけど登りはつらいよ~(笑)」などと声を掛けながら会話したりしています。

降りるとちょっと足を入れたり海沿いを歩いたりして楽しめますが、基本岩場ですし海水浴場ではないので泳いだりはできません。積丹は崖ばかりでここまで降りられるのがレアなので降りたくなりますが(豊かな海なのでヤドカリやカニなども見られますし海水も綺麗です)、足腰に自信のない方やヒールでお越しの方は無理して降りるメリットは少ないかなと思います。展望台から先は舗装されていませんし、景色だけで言えば展望台からの方がきれいです。時間と体力と同行者の年齢などと相談して海岸へ降りるのはカットでもいい気がします。

こんな感じの未舗装の遊歩道をジグザグに降りていきます。片道20分くらいかな

4うに丼を食す

なんといってもうに丼。積丹のウニは北海道一ではないかと思っているので毎年欠かせません。道内各地でウニ丼を食べ歩いた方こそ、最終的にココのウニに落ち着くのではないかと思います。

駐車場すぐ横にある鱗晃さん。うに丼がおいしい。価格も良心的です

以上が一般的な王道コース。でもねブログを見てくださった方にはお伝えしたいのですが、実は4の「うに丼を食す」を一番先に持ってきた方が絶対お得なのです。計り知れないくらいお得。実は人気の海鮮からどんどん売り切れちゃうんです。営業時間内なら大丈夫ということは絶対にありません。朝7時からやってることもあるし、その日その日の新鮮な海の幸を使用していることもあってか、入店時にはあったはずのお品が帰りがけに店頭メニューに目をやると「売り切れました」の張り紙が貼ってあるということが日常茶飯事なんです。まず腹ごしらえをしてから、腹ごなしに島武意海岸へ行きましょう。

次はちょっと穴場コースのご案内です

ダイナミックな景色と強風で地球の荒々しさを感じる穴場コース

1トンネルを抜けない

雨の日撮影なので雫が映っていてごめんなさい。左がトンネル。右が遊歩道。

このまっくらなトンネルを抜けると島武意海岸なのですが、ここを抜けずに(もしくは王道コースを堪能したあと)右側の坂道を上がっていきましょう

すがすがしい青空と坂道。

この道が非常にいいんですよ。少しあがっていくと小さな海の町( 北海道積丹郡積丹町入舸町)が見下ろせて、海と山両方の景色が楽しめます。車もこない道はなんだか懐かしい夏を思い起こさせます。生き生きとした葉っぱが輝く道をどんどん進んでいきましょう

振り向くと入舸の町と海、山が織りなす景色。

※注意※

北海道なので熊が出没することがあります。クマ出没注意の看板が出ていたら近い過去にここにクマが出たことを表しています(よく見ると看板の下に出没日が書かれていることが多いです)。その際は残念かもしれませんが無理せず引き返しましょう。近場にとっても楽しめる場所が他にたくさんありますのでご心配なく(近日ご紹介予定)!

クマ出没のため遊歩道が通行止めになることもあります。即座に引き返しましょう

2坂道をさらに進んで…

あっという間にこんなに見晴らしがよくなってきます。灯台までざっと20分は見ておきたいところ

ほぼ一本道なので迷う心配はありません。遠足気分で歩いていくとだんだん灯台が見えてきますよ

3灯台のあるのんびりした景色を堪能

青空と、紅白のかわいらしい灯台と、眼下には海。

人も少なく、のんびりとした物語の中のような世界が広がっています。熊笹が多いので絶えず風の音が凄いですが。正しくは積丹出岬灯台だと思うのですが、案内板も含めて積丹岬灯台となっていることが多いです。

この先の展望台周辺も「出岬」が正しいと思うのですが「積丹岬」の呼び方が多いのでどちらも同じ場所を指していると覚えておいてください。

4展望台から地球の丸みを感じる

出岬の展望台からみた海。海の表面を見ると風の強さが分かる

出岬展望台(積丹岬展望台)につくと、いつのまにかひときわ高い崖の上なので地球の丸みが伺えるようなダイナミックな景色です。いつ来ても風が強い積丹。それがまた北海道の厳しさや荒波の力強さを目の当たりにできる良さでもあります。

5崖に沿った遊歩道

展望台で終わりではありません。ここからさらに遊歩道が長く長く続いています。片道1時間とされていますが風が強いと慣れていない我々はまともには歩けないのでもう少し余裕を見てみてください。

北の果てという感じの景色。ここが遊歩道になっており奥まで歩いて行ける

高い木が一本もない、この景色だけで分かる厳しい環境。稚内周辺や知床岬周辺と雰囲気が似ています。

遊歩道の案内板。今いるのが③です。ここからかなり先の⑦まで歩いて行けます。

好きな場所で引き返せますし、時間の許す限り大自然の中を歩いて見ましょう。きっと大切な旅の思い出になります。

④ここら辺が一番キツイ場所 (笑)

島武意海岸へのアクセス

島武意海岸までは札幌駅から車で約2時間弱。小樽からは車で1時間15分くらいです。札幌からレンタカーで日帰りで十分遊べます。