日本最北端の駅がいろいろすごかったのでメモ―稚内駅


日本最北の駅 稚内駅

今回は稚内駅についてです。結構すごい駅でしたのでご紹介。(稚内市がすごいところだという件については北海道の北の果てに突如現れる奇跡の大都会―稚内もぜひ併せてご覧ください。)

稚内駅は「北の果てのちょっと寂しい駅」という私の中に勝手にあった概念をばっちり覆してくれる大きくて明るく新しい、立派な駅舎だった。

日本最北端のレールと車止めモニュメント。先代の駅のものを移設して復元したもの

北海道に移住したばかりの頃ここに来たら、おそらく先代の駅舎にぎりぎり会うことができたはずだ。ちょっぴり悔やまれる。街は絶えず変化し続けている。

稚内駅前のタクシープール

駅の周りも開けている。稚内を含めた一帯が「キタカラ」という複合施設で、その中に駅・道の駅・バスターミナル・映画館(!)・グループホーム、高齢者住宅・売店・コンビニ・観光協会等が入っている。分類としてはショッピングモールだろうか。入っている施設の内容を見るとショッピングモールより一つ上といった感じもある。道の駅も一緒になっているので道の駅=稚内駅と考えた方が早い。

駅側から稚内港北防波堤ドーム側を望む。

高い建物はサフィーホテル稚内、
手前に見えている二つのドーム型の建物は水夢館(プール)。

駅構内が結構楽しかった。ガラス張りが多くて吹き抜けを広くとった新しい造りの駅舎。

構内は一貫して開放感のある造り

手前に見えているのはワッカナイセレクトというお土産屋さん。

ワッカナイセレクト店内。お土産がずらりとならぶ。
駅舎一階のガラス越しに見える最北端の線路。一度見ておきたい

ガラス張りの駅舎内は、線路の端も見せてくれる造り。線路の端をバックに記念写真が撮れるようになっている。車止めと「最北端の線路」とかいた看板が見える。

「稚内駅 昭和3年12.26開駅」とある。

昭和三年まで、線路は一つ手前の南稚内駅までだった。そこから樺太に行く人たちは港までの30分の距離(2.7キロ)を大荷物で歩いていたわけで、たいへんだったろうし、この駅は開駅当時さぞ喜ばれただろうと伺える。

稚内を歩いて見ると、なんとなく稚内駅より南稚内駅周辺の方が”以前から栄えていた”というような雰囲気(飲食店や宿、住宅の密集具合など)があるのはそのためだろうか。

そして是非見てほしいのが下の画像

切符運賃表。北海道の広さを思い知るのにこれ一枚で十分と言える

稚内駅の施設の充実っぷりにも驚いたけれど、一番驚いたのはきっぷ運賃表。稚内から札幌まで行くのに2019年時点で9930円、約一万円かかる(片道!)新千歳空港までいくと一万円超えてしまう。今だと札幌までの時点で一万円超えると思う。特急を使っても最短5時間23分。途中海も挟まないのに県内の移動でこれほどお金と時間がかかるところもそうないのでは。

稚内駅時刻表

時刻表をみるとまあ頻繁とは言えないが、端の駅なので上り下りの表記ではないのが面白い。最初は到着時刻というのをどうみてよいのかとまどった(色的に、土日祝日ダイヤのように見えてしまう)。この到着時刻にあわせて迎えに来たりできるので便利かもしれない。

稚内駅にある映画館 T・ジョイ稚内 / 最北シネマ㈱

稚内駅の目玉といっても良いのでは?駅構内にある映画館

4Kの最新鋭機材の映画館。スクリーンは3つ。

昔は稚内にもいくつか映画館があり(稚内劇場、北都劇場など)、多くの地でそうだったように時代の流れの中でなくなってしまった。映画館の復活は街として嬉しかったのではないだろうか。

地域交流センター
稚内駅構内のキッズルーム。映画館と地域交流センターの間にある

広くて新しくて楽し気なキッズルーム。地域の拠点にしていくぞという意気込みが感じられる、実用性のある施設が多くて良かった。

こちらは一階にあったベンチ。

駅構内1階、バスターミナル近くのベンチ。

この天然木をつかったセンスのよい新しいベンチを見た時、急に先代の駅舎も見てみたかったなという気持ちになった。

他にもセイコーマート(コンビニ)や観光協会、高齢者用住宅など暮らしとエンターテイメント性と観光と…施設の分野が多岐に渡っていてよかった。ここまで来た方は是非ここから歩いて数分の防波堤もぜひ見ておきたい。

稚内駅へのアクセス


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