「あそこに匿って貰いましょう」辺見は鰊御殿にある隠し部屋を知っていたのか その2|ゴールデンカムイで寄り道さんぽ#30

前回の続きからです。辺見の雇い主、親方の豪邸である小樽市鰊御殿を巡っていきます。今回はいよいよ隠し部屋へ。

前回2階に行ったところまでは前回ご紹介した通りだが

この階段を上がるとき、右側の手すり下の凝った彫刻もご覧いただきたい

手すりの下に透かしの装飾があってたいへん凝った造りになっている

2階も結構広く、違い棚などもついて立派。旅館の一室のような佇まいをしている。

鰊御殿2階の様子。ふすまを開け放っているが少なくとも3部屋はあったようである。とても広い
掛け軸が掛けられる床の間 違い棚の上の天袋には著名画家の絵が施されている。

青山別邸も牡丹の絵(娘さんが好んだとか)が描かれていた気がする。バラのような豪華さと気品が好まれるのだろうか。美しい

こちらの絵は作者がわかりませんでしたが使い込んだ証の左右の擦れが尊い

そしてその隣の部屋のふすま。この奥が隠し部屋となっている。

ふすま。右の煮まいは隠し部屋が分かりやすいよう取り外してあるが
実際は襖に隠れ(おそらくさらにその中の荷物に隠れ)普段は見えなかったのだろう

襖をあけると一応荷物が入れられるようになっている。右2枚は分かりやすいようにガラスに変えられているがここも左と同じ材質の板が貼られており、柱の形状から推察するに右上だけがどんでん返しになっていたと思われる。

どんでん返しになっていたとすればここ(赤い四角部分)であろう。
他は大きな柱や立派すぎるほど立派な梁、筋交いなどが邪魔してしまう

普段はさりげなく座布団を積み上げたりして隠したのだろうか。押し入れは実際には二段になっており、座布団のようなものを寄せた後ドラえもんのように上段に上ればあとはすぐ入れたのではないだろうか。さまざまな想像をめぐらすことが出来る、ちょっとしたロマンがある場所。

作中では隠し部屋と呼んでいますがこちらでは隠れ部屋となっていました

この部屋についての説明には、諸説をまとめてあったが、やはりしっくりくるのは金銭を隠すためというもの。ヤン衆が暴れ出した時の避難場所という説明もあったが、当時網元とヤン衆では立場があまりにも違うし、暴れたものを押さえつける屈強な男たちには事欠かなかったであろう(この田中家では120名雇っていたという)。それに手伝いや用心棒もいくらでも雇えただろうから、果たしてそんなことに苦戦していただろうかと思う。ただ同じ屋根の下で寝ているので暴れるヤン衆の一人に参ったという出来事も過去に一度くらいはあったのかもしれないが。

隠し部屋。用心して灯りをもって入らねば何も見えなかったであろう。
ねずみがたくさんいたりしなかったのだろうか。ねずみごときに怯える軟弱者ではないか…

「部屋」というイメージからは程遠いが、万が一ここがばれた時に華美に装飾してあるより「なんだ屋根裏みたいなもんか」と思われた方が都合がいいのかもしれない。一応ライトアップされていたがわかりにくかった。奥に中二階のような場所があってそこが隠し部屋らしい。

そしてうろうろ見学して気が付いたのだがこの隠し部屋の真下は

ここが一階部分

この矢印が隠し部屋の真下なのだが、同じくふすまで、手前の部屋より少しせり出している。ここは主人夫妻の寝室だったとのこと。もしかして隠し部屋は主人夫妻の寝室からも行けたのでは?だとするとますます、あそこには絶対に隠しておきたいお宝が置いてあったのであろう……刺青人皮ではないにしても。

※やはりこうして巡っていると魅力が多い鰊御殿、記事は次回に続きます。次回は辺見の親方は労働者への待遇が良いのではと思われるあれこれをご紹介します。想像を絶するヤン衆の扱い。ヤン衆はたいへんだと言われていますがたいへんさは雇い主が全て左右する……!?

ここまでありがとうございました

ゴールデンカムイの記事一覧はこちらから


“「あそこに匿って貰いましょう」辺見は鰊御殿にある隠し部屋を知っていたのか その2|ゴールデンカムイで寄り道さんぽ#30” への1件のフィードバック