土方歳三たちが潜伏していた山小屋と鶴見の私室を往来した有古|ゴールデンカムイで寄り道さんぽ#32

永倉「ずいぶん やられたな」

有古「…刺青人皮を盗もうとして 見つかった」

ゴールデンカムイ第208話『限りなく黒に近い灰色』より

ここは開拓の村でも訪問者が少ないエリアで結構森の中にある。実際山の中にあったものを再現しているので場所も森の中が選ばれているという訳だ。これは大正後期築の再現。伐採・造材を繰り返して開拓された北海道。その男たちの飯場。現在の正式名称は「旧平造部飯場」。

有古の台詞から察するに寝ずに一日逃げ切ったくらいの山奥にある山の男たちの飯場。ここに作中土方歳三が座ったりヘトヘトの都丹が倒れ込むように寝転がったりしていた。

作中は左右反転したものが使われたようで、左に見えている黒縁の行李のところに有古が腰かけていた

土方歳三「有古には悪いがあの刺青人皮が都丹庵士のものではないと

   バレるのをわかった上で鶴見中尉のところへ持って行かせた」

ゴールデンカムイ第208話『限りなく黒に近い灰色』より

あれだけやられてしまった有古にかけた言葉が落ち着いた永倉の「ずいぶんやられたな」……だけであるところに重みと戦い抜いてきた男たちの凄みを感じる。

有古の回想シーンで鶴見が宇佐美にボコボコにするよう命じる場面では、待合旅館の2階の窓沿いの廊下が使われている(現在2階は見学不可)

鶴見「よし… そうと決まれば 『必死に奪ってきた感じ』

   もっと欲しいよなぁ?」

ゴールデンカムイ第208話『限りなく黒に近い灰色』より

「せーの」 ドガシャアァア(二階の窓を突き破って放り出される有古)

ゴールデンカムイ第208話『限りなく黒に近い灰色』より

江渡貝くんが命を賭してまで刺青人皮の偽物を人間の皮で作ったのに、即座に「限りなく黒に近い灰色だ」と判定する土方歳三。鶴見の一派と土方歳三の一派、どちらも背筋がゾクっとするような頭のキレる男たちが命を懸けビジョンを見据えた戦いをしているのが見える回でした。

限りなく透明に近いブルーを読んだことがないことに気が付いたタイトルでした。

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