動画派の方はこちらも是非ごらんください。さっぽろ雪まつり大通会場をゆっくりとさんぽしています。記事はこの下に続きます
2024年開催のさっぽろ雪まつりは第74回となり、4年ぶりの全面開催でした。おいしそうな食べ物を出すお店、ポップアップストア、バーカウンターなどもありつつの雪まつり。開催されてみればそこまで久しぶりという気もしないくらい見慣れた光景でもありました。
さっぽろ雪まつりは3会場あります。大通、すすきの、そして札幌つどーむ。
一番有名なのは大通会場で、巨大な雪像などが一挙に集められた会場。雪まつりの華ですね。
すすきのはそこから歩いてすぐの場所で、雪像はなく、氷像がならんでいてこれがまた美しく儚い芸術。美しさで言ったら3会場のトップかもしれません。
お子さん連れの方は上記2つの会場をすっとばしてでもつどーむ会場に行った方が楽しいかもしれなくて、チューブで滑る巨大なスライダー(実際に上ってみるとかなり高いです)や氷のすべり台、スノーバイクで引いてくれるソリや雪の迷路なんかがあってお子さんたちならきっと寒いのも忘れて一日中遊ぶと思います。これらは外で行われ、つどーむ内には食べる場所があったりキャラクターたちがやってきたりしてそちらも一日大賑わい。まさにお祭り。
チューブスライダーは大人でも怖いくらいの規模と迫力です(むしろ大人の方が怖がるかもしれません)。最初の部分が滑るというより実際は落下に近いです(笑)。見てるとなだらかな傾斜に見えるんですけどね…
観光で雪まつりに合わせるとしたら特にお子様連れの方は2日間雪まつり用にとっていただき、一日はつどーむ会場で思い切り遊ぶと良いと思います。1日で3会場は大人でもしんどいです。
今回はそんな雪まつりの大通会場をお散歩。その1では雪まつりの華である大雪像のうちの2つをピックアップしてみました。
大雪像は大が付くだけあって大きいです。鎌倉の大仏より大きいです。とくに横幅は24mあったりしますので迫力がすごいです。気温の変動があると倒れてこないか心配になります(最近は後ろに囲いがありますけどね)。
今回の大雪像はこちらの5つ
北海道ボールパークFビレッジ Let’s play! スノースライダー
旧札幌停車場
JRA
ノイシュヴァンシュタイン城
ウポポイ×ゴールデンカムイ
どれもすごいのですが散歩なので見た順にご紹介します
1・北海道ボールパークFビレッジ Let’s play! スノースライダー
まずこちらの大雪像。北海道ボールパークFビレッジ Let’s play! スノースライダー。大通り公園の10丁目を「ファミリーランド」として家族連れでも楽しめる、お子さんも遊べるような構成にし、その中の華として存在していました。
新庄監督が二人(笑) 私が行ったときは社会科見学の小学生で賑わっていたのですが、たくさんの子どもたちが真っ先にこの10丁目エリアで遊んでいました。
ボールパークというのは北広島にオープンした新しい野球場と言ったらよいのでしょうか。最近の傾向としていろんなものが併設されていますので、名前が難しいんですよね。
新球場、建設中の頃は専ら「ボールパーク」と情報番組なんかで呼ばれていたように思いますが、出来てみると呼ばれ方が「ボールパーク」「F.ビレッジ」「エスコンフィールド」と色々あって。どれを聞いてもぼんやりと「北広島のあのへん」としか分かりません。エリアによって名前が違うんだそうです。野球場に当たる場所の名称が「エスコンフィールドHOKKAIDO」とのこと。周辺エリア含めると「北海道ボールパークFビレッジ」だそうです。北海道ボールパークFビレッジにあるエスコンフィールドHOKKAIDOということですね。各名称が長いですが頑張って覚えます。巷ではエスコンと呼ばれている気もします。
新庄監督の見つける先には日清のチューブスライダーのコーナーがあってそちらも大賑わい。日清は毎年楽しいコーナーを作って発信してくれています。
2・旧札幌停車場
この建物は個人的にとても好きな建物で、北海道開拓の村(札幌市厚別区)に復元を見に行ったりするほどの建物なのでとても嬉しかったのです。開拓の村にある建物も美しいのですが、こうして駅近くに蘇ることがとてもよい企画だったなと思います。さすがは大雪像の匠陸自の制作だけあってどこまでも精巧でした。
会場では毎年「なんで陸上自衛隊が作ってるの?」という声が聞かれます。私も最初は分からなかったのですが雪上訓練の一環として行っているそうです。ここから先の話は勝手な妄想も含まれますが、自衛隊というのはその性質上土木工事というのでしょうかね、そういう設計・設営する系のものとは切り離せない関係にあります。例えば避難所にお風呂を設営してくださったり、国内外の活動場所に何か寝泊まりする場所を作るとなったら土木の技術や知識が必要です。その為には設計ができなければならず、限られた人数と日数で実現可能な工程を作り、そして実際に厳しい環境(この場合氷点下)で作業…。雪まつりの雪像で氷点下の作業経験を積んでおけば氷点下での作業効率の把握もできますね。他にも色々分かることがあるのでしょう。実際こちらの雪像も自衛隊独自の工法が使われているとのことで、詳細は分かりませんが通常雪の塊を掘って仕上げるのですがより精巧な造りにするため雪で作ったパーツを貼り付ける作業を取り込んでいるようでした。雪上訓練を重ねるうえでそういうった独自工法も生まれてくるのだろうなと思ったりしましたね。
※動画では去年を例に挙げて説明を入れたので誤りがありましたが、雪像を作るのは14日程度だそうなのですがこの雪像に関しては28日間かかっているそうです。この場をお借りして訂正させていただきます。
そして設計は2か月かかるそうです(去年の例でいくと)。その二ヵ月もかなり密度の濃い二ヵ月で、作成する精密な設計図は100枚以上の量となり、作成した設計図を綴ったものは電話帳みたいになっています。その後その設計図が合っているか確認するために精巧な模型を作ります。設計士が集まっているわけではなく、先輩が何度も何度も(何年もかけてと言っていたかな?)一から教えるんだそうです。最初は何も知らない状態から始まるのですからすごいですね。育てるってこういうことかと…その精巧な雪像を見ながら思いました…。素材の質感まで見えてきそうな精巧さでした。
先ほど「14日『程度』」とさも簡単かのような記述をしてしまいましたが、おそらく「14日という非常に短い時間であの精巧な設計図通りに巨大なものを作り上げる」という実践の訓練にもなっているのでしょうね。
作業は(交代はあるのかもしれませんが)早朝から深夜に渡り行われます。寒いのはもちろん、既に作られた部分を壊さないようにしながら作っていく「実現可能な工程作り」って難しいところではあるのだろうな…ここが終わってないとここには手をつけられないとか、いろいろありますからね。制作中に気温があがる日があれば手直しする部分も出てくるはずです。
こうして毎年雪まつりの華を作ってくださる陸上自衛隊の皆さまには感謝の言葉が見つかりません。ありがとうございます。陸自の雪像は最近は2基ですが以前は5基あったような記憶…さぞたいへんでしたでしょうね。
話が旧札幌停車場の「建物」の話に戻ります。
しかしなぜ明治~昭和初期の古い建物というのは今にない魅力にあふれているのでしょうか。ここ10年くらいはかわりつつありますが、現代の建物は学校も病院も駅もとにかく長方形の箱という感じです。学校なんかはとくに全国的に長方形で、もっと憧れるような建物にした方が学問への意欲や学校への敬意も増す気がするのですが…。昔の建物は芸術点がとても高い感じがしますよね。予算、耐久性・耐震性、素材の強度を活かすための形…そういうものが色々加味されているのも分かるのですが、やはり古い建物へのあこがれは強いです。
古い建物という話でいきますと、札幌雪まつり会場の端からちょうどこちらの建物がよく見えます。訪れた方は是非ご覧になってください。無料で中にも入ることが出来ます。
旧札幌控訴院は現在札幌市資料館として活用されています。造りが大正ロマンで美しいです。
“第74回さっぽろ雪まつりを歩くその1 ボールパークと旧札幌停車場” への1件のコメント
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