人力橇|ゴールデンカムイで寄り道さんぽ#5

“人力橇 当時の雪国の主な交通機関で 坂道の多い小樽では特に花柳界の遊女に喜ばれた”
(ゴールデンカムイ 第15話 におい)

ゴールデンカムイで寄り道さんぽ#5、今回は人力橇で寄り道さんぽです。

「ゴールデンカムイ」(野田サトル作)に、人力橇(そり)が登場する。当時その賑わいの様子を「筆紙に書き難し」とまでいわれた繁華街小樽。花柳界の女性が冬の小樽の街を人力橇で移動している。

アシリパのチセを去った杉元がこれに乗った女性を梅ちゃんと錯覚するシーンで出てくる。

え……? そんな まさか… 梅ちゃん?

ゴールデンカムイ 第15話 におい

一人乗りの橇で、作中登場するものは後ろの背もたれに蛇腹の幌(ベビーカーの日よけと同じ)がついているタイプだが、ほぼ上の写真と同じ造り。ソリに人や荷物を載せて運ぶとずいぶん楽になるのだけど、小樽は坂の街なので上りはさすがに少々きつかったと思われる。

でもこの木製の橇、現在普及しているボブスレータイプのプラ製ソリに慣れてしまった我々にはびっくりするほど滑らかにすべる。固くなった雪のガリゴリとした感触もかなり軽減される。木の重みが多少の凸凹を削り取っているのか、木の衝撃吸収性が高いのか、乗っている方としてはかなり心地よいものだ。

上の画像は北海道開拓の村が冬になると入口に展示していた(記念撮影用)のだが、ここ最近見かけない気もする。新型コロナの影響で手に触れるものの展示は避けているのだろうか。

冬の遊び道具のソリももちろん木製だった

冬の玩具としての橇も、最近までは木製だった。今でも昔ながらのおもちゃ屋で冬になると稀に売られていることがある。カラフルなペンキが塗られているが造りは下の画像と同じである

子ども用木製ソリ 北海道開拓の村

正直これを買ってみたいのだけど5800円とか8500円とかで、プラ製のソリが500円で買えたりする昨今ではかなりの高級品。もう製造されていないだろうから現在おもちゃ屋にある限りのデッドストックということになるがなかなか手が出ない。

運が良いと冬の公園で孫を連れたおじいさんが木のソリを持っていたりするのを見ることが出来る。昔息子が使っていたのを、もしくは自身が使っていたものを引っ張り出してきたという感じの微笑ましい光景。また冬に灯油をこの木製ソリにのせて運ぶ姿も見かけたりすることがある。結構最近まで木のソリが現役だったのが伺える。

冬に開拓の村にいくとこれで自由に遊ぶことが出来る。驚くほどなめらかに滑る

ソリといえば木製だったのが今のようなプラ製のソリになったのは、一つに1972年の札幌オリンピックがあるようだ。プラ製のソリはボブスレーと呼ばれ、人気になった。カラフルで軽くて、オリンピックでみたあのボブスレーそっくりなフォルムが子どもたちに人気になるのは想像に難くない。しばらくプラ製のソリはボブスレー、このような木製のものがソリと呼ばれ共存していたが、いつしか木製は数が少なくなっていく。

鰊御殿の蔵に保管・展示されている木製ソリ

鰊御殿ともなると木製ソリが豪華で、最初人力橇かと思った。鰊御殿ともなるとおかかえの車夫がいて専用の人力橇があるのだと。でも梶棒が見当たらないのと、幌がない(手前のソリ)のを鑑みるとこんなに豪華でありながら子供用ソリだったのだろうかとも思う。奥はベビー用ソリであろうか。カラフルに塗られていた形跡がありかわいらしい。おかかえ車夫はおそらくいたであろうし専用人力橇はこれとはまた別にあっても全くおかしくない。

プラ製ソリに慣れてしまうと感動するくらい滑らかな木製ソリ、いつかゲットしたい。

ゴールデンカムイで寄り道さんぽ#5人力橇


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