最後に札幌世界ホテルのあれこれを|ゴールデンカムイで寄り道さんぽ#22

世界ホテルのモデルとなった旧浦河支庁庁舎、3回目となりました。次回は別の建物をご紹介するとして、最後にまだお伝え出来ていなかったこの建物の魅力をざっとまとめてご紹介させてください。

あと動画作成時には気が付かなかったここってあのコマのモデルとなった場所なのでは?というところもいくつか発見しましたのでそちらも併せて。

前回出てきた2階の部屋はこんな感じで北海道の暖房や灯りがならべられているのですが、まあまあ道内を散歩している身としてはここにあるもののだいたいは一度や二度目にしているので使い方や名前などはうっすら分かるのですが、

心をまっさらにしてなんだこりゃという視点で見ると、これらが家永が地下の拷問部屋に持っていた得体のしれない器具にも見えてきて作中の雰囲気に思いを馳せるのに役立ちます、例えば

こんなのとか。怖いものですっていわれたらそんな雰囲気にも見えてきます。

実際には暖房器具なんですけど、こうしてBGMもなにもない無人で静まり返った館に重厚なものが並んでいると、なんだかちょっと怖くもある、そんな感じがむしろゴールデンカムイの心で見ている分には面白みもあって…

白石「家永さぁん!?」

  「この部屋かな?(ガチャガチャ)」

(第51話 『殺人ホテルだよ全員集合!!』より) 

あのあたりのシーンはこのような突き当りの部屋だったのでここではないかなどと思いを馳せる。

バキバキバキッ

「おおおお」(右の壁から飛び出してくる牛山と杉元)

(ゴールデンカムイ第54話 『ことづて』より)

上のシーン、作中では右の窓ガラスが壁とドア?になっているけど構図がこことそっくりです。後ろの曲がり角やその右のドアなど。

そして上の画像2つとも、上部に配管の後の穴があいているのが見えますでしょうか。こういった穴はこの館内にかなりの数あり、それが家永が覗いていた穴にも見えてくるから面白い。

そしてその直後のシーンで家永がもうここはダメだと判断し爆破装置に手を掛けますが、その装置は金庫に見える漆塗りで金装飾の物。あのモデルは別に実在していそうな気がするので今後探すとして、雰囲気そっくりの物がこの建物の一番奥の部屋の片隅に。

エディーダンさんの応接室のモデルとしてご紹介した支庁長室の片隅に

「片隅に」あるというのがなんとも雰囲気が出ています。作中のはもっと両開きで豪華でしたが。実際のこちらは金庫ではなく投票箱にも見えますね。

1階は広くて展示物がたくさんあり、写真も文字もたくさんあるのでつい長居してしまいます。そして迎賓馬車なんてものまであるので是非こちらもどうぞ。

気品がありますね。馬車も歴史的に見たらこんな洋風なものが使われた期間はとても短いというか、その後自動車に切り替わりますからね。そういえば日本は昔から騎馬隊とかあったわりに人を運ぶのは馬車よりは籠のイメージがありますね。西洋にくらべ山が多いからでしょうか?

写真資料や文章資料も多いので時間をかけてゆっくりまわりたいところ。
元役所なので選挙関連の資料や国勢調査の古い資料も多かった

ちなみに毎回気になっているのはこちらの長椅子。よく似たものが古い札幌駅を模した入口にも置かれていて、普通に今も現役でベンチとして使われているのである。

このベンチも傷や擦り減り具合からおそらく古い物であると思うのですが、そうでありながら実際に座って休んでよいのだと思う(通路になんの注意書きもなく置かれている)。これも明治からの古いものなのでしょうか。明治とはいわずとも昭和初期くらいのものではと思うのです。廃線になったJR駅でもそっくりなベンチをみたことがあって、おそらく国鉄時代から使われていた木製ベンチではないのかなと思っているのです。だから旧札幌停車場を模した受付にもたくさん置かれているのではと。

こちらがその受付を兼ねた旧札幌停車場(昔の札幌駅)
中は駅舎を少し模してくれてあるが現代の(おそらくはコンクリートの)建物
ここにも昔のものと思われるベンチがたくさん置かれている。座っていいっぽい。

だとすると昔の家具類というのは丈夫に作られていたのだと感心しきりです。

そしていたずら書きがない。いたずら書きが無い物だけ残したという考え方もできますが、先人たちはものは大事にすれば長く使えるしいたずら書きをして無駄に物の命を縮めることはしなかったのだろうとも思うのです。子どもが気軽に油性マジックなど持ち歩く時代でもありませんでしたけどもね。

札幌世界ホテル(のモデルとなった旧浦河支庁庁舎)は
石で作る予定だったので…

上の画像二つ、雪の日に二階から外をみた風景なのですが、バルコニー部分というのかポーチ部分というべきか、ここにたくさん雪がたまってしまっているのが見えるでしょうか。今ならコンクリート製の建物でしょうから何も問題ないのですが、こちらは木造の建物。放っておけば雨漏りもしたでしょうし雪がひどい中雪かきして下に落とすわけにもいきませんし(下は人が多数出入りする玄関部分)、苦労が絶えなかったでしょうね。それでもやはり石で作るよりは木造の方が安かったのでしょうか。

次回はまた建物を変えてゴールデンカムイの寄り道さんぽをしていきたいと思います。ありがとうございました

動画派の方はこちらも是非ご覧ください。札幌世界ホテルも登場しています

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